――世界を経済危機が襲っています。こうした状況においてゴールドスミスさんは世の中に対してどのような貢献ができますか?
ゴールドスミス わたしはマクロ経済の専門家ではないので、大きな問題を解決することはできません。しかし、人々の行動面における修正や改善を助けることはできます。世界的な経済危機の中において、人々がどう行動していくかは大変重要な課題です。
最近、ビジネスで大成功を収めているスーパーマーケットの経営者に会いました。金融危機によって米国人はレストランでの外食ではなく、自宅で食事する「内食」の傾向が強くなっています。内食が増えることは彼の事業にとって良いことにもかかわらず、悲しい顔をしていました。なぜなら、社員の退職年金が50%もなくなってしまったことにより、皆がすっかり落ち込んでしまったからです。
わたしはこの危機の後には、裕福な先進国にとって課題の多い時代が来ると思います。世界中にいる若い人たちは、教育水準が高く、英語も問題なく話せるのに、お腹を空かせている状況に陥ります。中流の所得層の生活水準を保つために、長時間働かなくてはならない、そんな時代が来るかもしれません。
大切なのは、自分がやっている仕事を本当に喜んでできるかです。仕事を愛していれば長時間働いても苦にはならないでしょう。やっていることが好きでなければ、新しい時代は苦痛です。仕事を楽しむことは先進国の若者にとっては特に重要です。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授