品質安全に関して事故を起こしたり違法行為に走ったりする企業をブラックリストに掲載し、公表していくと中国政府は発表した。
中国の国家質検総局は6月16日、「国家品質信用情報網」を構築し、品質信用「ブラックリスト」制度を実施すると明らかにした。
国家質検総局品質管理司によると、今後、品質安全事故を起こしたり、品質問題に関する違法が深刻な企業をブラックリストに掲載し、監督管理を厳格に実行し公表するという。
さらに、国家標準となる「企業品質信用等級区分通則」を11月1日から施行する。同標準は企業の一定期間内における信用リスクに基づき、「信用を守る」「基本的に信用を守る」「信用できない」「まったく信用できない」の4等級に分類し対外的に公表するという。
ケンタッキーフライドチキン(KFC)は6月16日、中国市場での2600号店を河南省鄭州にオープンした。
KFCを運営する米Yum! Brandsは、中国式ファストフードを増やし中国現地の飲食グループに資本参加することによって利益を上げるモデルを確立している。傘下のKFCもこれと同時に中国展開を加速し、2600号店のオープンをテコに中国式メニューをさらに強化していく計画だという。
中国の飲食市場は、消費者の多さや原料サプライチェーンの豊富さといった魅力を持ち、米国や日本、フィリピンなどの大型企業の注目を集めている。さらに国際ベンチャー投資やヘッジファンドなどから不況時の避難場所と考えられ、飲食市場向けの資金がさまざまな形で中国に流れ込んでいる。
ファストフードの競争は激化し、価格合戦はますます盛んとなっているが、KFCの中国担当者は、「KFCの経営戦略は、不断に更新される販売促進と絶え間ない拡張だ」と語っている。ケンタッキーの店舗はすでに2600店に達しているが、年間計画の約半数に当たる200店以上が年初から新規開設されている。店舗開設の速度は金融危機前を超え、1日当たり1店舗にまで達している。
世界銀行の中国事務所が発表した四半期に1度の中国経済報告で、2009年のGDP(国内総生産)伸び率の予測を7.2%とし、前回予測を上方修正した。景気刺激策や金融緩和の効果で景気に明るい兆しが出てきたためだが、世界経済の停滞を背景に回復テンポは緩やかなものになると見込んでいる。
2008年前半まで2けた成長を保っていた中国経済は同年後半から急減速し、今年1〜3月期にはGDP伸び率が6.1%まで落ち込んだ。
世銀は4〜6月期から回復基調が鮮明になり、成長率は2010年に7.7%まで持ち直すと予測している。景気回復を主導するのは「極めて拡大的な財政・金融政策」と指摘し、景気刺激策に伴う公共事業の実施と金融緩和に基づく銀行融資の急増が「2009年の中国経済を強力に支える」との見通しを示した。
※この記事は内田総研グループ発行のメールマガジン『士業・net』の一部を加筆・修正し、許可を得て転載しています。
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明治学院大学 経済学部准教授