東京の街の“ローカルエキスパート”が、仕事の合間に一息つけるスポットやイベントを紹介します。
新緑の季節に、代々木公園で開催されるイベントを2週にわたって紹介してきましたが、今週は少しアカデミックに、世界的映画監督に関する展示を紹介します。
まずは、北野武 凱旋「BEAT TAKESHI KITANO 絵描き小僧展」です。2010年3月から9月まで、6カ月にわたってパリで開催された同展が、日本で凱旋開催されます。“コメディアン・ビートたけし”“世界的映画監督・北野武”など、さまざまな顔がありますが、現代アーティスト“BEAT TAKESHI KITANO”として描いた作品が日本国内で初めて展示されています。
4月13日から東京オペラシティアートギャラリーで開催されているので、もう見た方もいるかもしれませんが、動物のカバと魚のランチュウがひとつになった「カバ ランチュウ」など、不思議で楽しい作品がたくさん。1994年のバイク事故以降、リハビリを兼ねて描き始めたという絵は非常に色鮮やかで、「ペンキ屋だったおやじの影響だ」と本人が語っている。9月2日までなので、ぜひ期間中に足を運んでください。
続いては、渋谷ヒカリエ8階のスペース、8/ART GALLERY/Tomio Koyama Galleryで開催される「デヴィッド・リンチ展」です。「ツイン・ピークス」「マルホランド・ドライブ」などで知られる映画監督デヴィッド・リンチですが、日本では1991年、東京の東高現代美術館にてペインティングとドローイングの展覧会を開催するなど、映画のみならず、絵画や写真、アニメーションや立体作品など、さまざまな方法で独自の表現活動を続けています。
今回の展示では、水彩、ドローイング、リトグラフを中心とした、デヴィッド・リンチの最近の作品が紹介されることになっています。開催は少し先ですが、2012年6月27日(水)から7月23日(月)までです。
タイムアウトバジェット:「BEAT TAKESHI KITANO 絵描き小僧展」大人当日券1300円、「デヴィッド・リンチ展」入場無料
アート作品を楽しむ際、両監督の映画を改めて見るのも楽しそうです。繰り返し見た映画作品にも、新たな気づきがありそうです。
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明治学院大学 経済学部准教授