タイプ別、分類、収納事例では、全てを出して4つに分類する。このとき「いる」「いらない」でいきなり2つに分けようとすると難しい。そこで利き脳にあわせて、4つに分類するのが有効になる。例えば、右右脳タイプは、自分が好きという感情を重視する傾向が強いので、感情を軸に「お気に入り」「宝物」「大事」「それ以外」の4つに分類する。
右左脳タイプは、感覚と論理の両方を持っているので、「気に入って使っている」「気に入っていないけど使っている」「気に入っているけど使っていない」「それ以外」に分類。左左脳タイプは、数字があると分けやすいので、「毎日使う」「1週間に1回以上使う」「3カ月に1回以上使う」「それ以外」に分類。左右脳タイプは、マイルールなので、「よく使う」「便利」「気に入っている」「それ以外」に分類する。
もちろん分け方は一例であり、上記のタイプ別例を参考にしながら自分にとって分けやすい分類を見つけることが大切である。
分類のコツは“3秒ルール”だ。それ以上考えると、前に進まなくなる。このとき、「迷う」という分類をしてもよいという。「迷う」に分離したものは、時間をおいて分類し直す。迷ったものは、いつ見直してもよいが、迷った日を書いておくと期間が明確になる。
また、「したい収納」と「できる収納」は別もので、こんな収納がしたいと思っても、維持できない収納では意味がないので、まずできる収納を実現して、次に希望の収納にチャレンジすることが有効である。
ひと言で「片づけ」といっても、「片づけ」「掃除」「整頓」「収納」「整理」と5つの定義がある。この5つの意味は、まったく異なる。片づけは、使ったものをもとに戻すこと。掃除は、汚れを取ること。整頓は、見た目を整えること。収納は、取り出しやすく、戻しやすいように配置して収めること。整理は、「いる」「いらない」の分類を考えることである。
「これまでの片づけは、単にものを捨てたり、収納の問題を解決したりする空間やものの整理であり、ものの問題をもので解決していただけでした。また、部屋を片づけること、部屋をきれいにすることをゴールとしていましたが、ライフオーガナイズでは、片づけとはきれいにすることではなく、自分が送りたい人生を生きるための道具の一つと考えます」(下村氏)
自分の利き脳を知ることで、片づけだけでなく、コミュニケーションもうまくいく。インプットは、情報を取り入れるために話を「聞く」ことであり、アウトプットは、情報を発信するために「話す」ことである。インプット、アウトプットにどちらの脳を使うかで、コミュニケーションの仕方も変化する。
右右脳タイプは感覚的に話をするので、インプットが右脳の右左脳タイプや右右脳タイプにはうまくインプットできる。また、アウトプット左脳の場合、インプット左脳の人に話すほうが伝わりやすい。
下村氏は、「利き脳は個性です。良い、悪いではありません。何かを片づけたり、コミュニケーションしたりするときに、人はそれぞれに異なっています。それを理解するための、1つの方法が利き脳です。利き脳片づけ収納術により、暮らしのストレスが軽減されることを祈っています」と話し講演を終えた。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
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明治学院大学 経済学部准教授