連載
» 2011年06月08日 07時00分 公開

うつ病を理解し、乗り越える海外ベストセラーに学ぶ、もう1つのビジネス視点(3/3 ページ)

[エグゼクティブブックサマリー,ITmedia]
エグゼクティブブックサマリー
前のページへ 1|2|3       

絶望感を乗り越える

 うつ病にかかっている人は、何も変わるものは無いと思っています。このような絶望感は自己達成的であり自己破滅的なものです。しかし、絶望感に悩まされていても、それを乗り越える方法があります。自分が抱える問題の巨大さに圧倒されるのではなく、問題を対処できる段階に分けて考えて下さい。

 一度に講じる手段は1つの小さなものにし、それに集中して下さい。期待は抑えめにすることで、より成功する可能性が上がります。小さな成功を積み重ねることで、自分は要らない存在であるという感情と闘うことができます。

 また、過去の楽しかった出来ごとを思い出し、同じことがもう一度起きる様子を想像して下さい。そして、自分は価値のある存在であるという考えや、自分が苦しむのは当然のことではないという気持ちを育てて下さい。最後に、人生には何が起こるか分からないことを覚えておいて下さい。幸運を掴む機会があるということを信じて下さい。

 もし、自分自身が、うつ病だと思ったら、まずは今抱えている問題を少しずつ捉え、解決していくことが重要です。それにより、少しずつ自信を取り戻すことが可能になります。そのためには生活環境の中に、よき理解者の支えも必要だと思います。

うつ病に打ち勝つ

 ある特定の活動を行うことで、一時的にでも憂うつな気持ちから解放されると気付いている人もいるでしょう。そういった活動には、散歩、音楽鑑賞、親しい友人と時間を過ごす、ペットと遊ぶ、休暇、睡眠、宗教に安らぎを求める、などが挙げられます。

 しかし、このようなことをしても悲しみを和らげることができなかった場合、臨床的うつ病を乗り越えるための身体的、精神的、感情的、および対人的な手法を一体化させたアプローチを取る必要があります。うつ病の症状は人さまざまであるため、人によってより適切な手法とそうでない手法がある場合があります。

 もし、身体の物理的性質の不均衡がうつ病の原因である場合、薬物治療が効果を発揮する可能性があります。薬物治療は一部の身体的症状を和らげる効果があるため、うつ病の内在する感情的要因を見つけることができます。薬物治療だけでうつ病を治療することができると考えている医師もいますが、より総体的なアプローチが必要だと感じている医師もいます。

 専門家の大部分は、薬物治療と心理療法を組み合わせる手法が、うつ病を乗り越えるためには最も効果的だという考えに賛同しています。薬物治療に加え、運動、食事制限、メディテーション、睡眠などを行うことでうつ病の物理的影響を抑えることができます。

 カウンセラーや資格を持ったセラピストは、うつ病の中心的理由を克服する手助けをすることができます。専門家のサポートのもと、うつ病の根本原因となっていると考えられる辛い記憶や経験を安全に探る事ができます。ある患者は、「私と同じ気持ちを味わっている人に、希望はあると伝えたいのです。

 あなたは他の皆と同じだけ素晴らしく、それを証明してあげなければならない相手は、あなた自身なのです。今あなたが必要とするサポートを受けて下さい」と記しています。

 うつ病を乗り越えるための総体的アプローチには次のような要素があります。

総合的なアプローチについて

 ・ストレスを減らす:スケジュールを少し変えるだけで、ストレスの程度を大きく変えることができる場合がよくある。大切でない約束をキャンセルしたり、休みを取ったり、毎日のストレスを解消するための助けを求めたりすること

 ・否定的な考えに対抗する:悲観的な思考のパターンは徐々に成長していく。まずはこのパターンに気付き、対抗すること

 ・治療日記をつける:考えや感情を日記に記録することは、治療の役に立つ

ここでは具体的には、うつ病の改善方法について語られています。まずは精神に負担をかけないようにすること。そして身体的異常は、時に薬物治療も有効ということです。いずれにしても、この項目は、うつ病を理解するうえにおいて、非常に参考になるはずです。

著者紹介

トニー・ベイツ医師は、アイルランド、ダブリンのセントジェームス病院で上級臨床病理医としてうつ病患者の治療を行っています。


プロフィール:鬼塚俊宏ストラテジィエレメント社長

鬼塚俊宏氏

経営コンサルタント(ビジネスモデルコンサルタント・セールスコピーライター)。経営コンサルタントとして、上場企業から個人プロフェッショナルまで、420社以上(1400案件以上)の企業経営を支援。特に集客モデルの構築とビジネスモデルプロデュースを得意とする。またセールスコピーライターという肩書も持ち、そのライティングスキルを生かしたマーケティング施策は、多くの企業を「高収益企業」へと変貌させてきた。


前のページへ 1|2|3       

Copyright© 2014 エグゼクティブブックサマリー All Rights Reserved.

ITmedia エグゼクティブのご案内

「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入の上申請ください。審査の上登録させていただきます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上

アドバイザリーボード

早稲田大学商学学術院教授

根来龍之

早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授

小尾敏夫

株式会社CEAFOM 代表取締役社長

郡山史郎

株式会社プロシード 代表取締役

西野弘

明治学院大学 経済学部准教授

森田正隆