自分を変える 超時間術ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(2/2 ページ)

» 2017年04月06日 07時06分 公開
[中谷彰宏ITmedia]
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 もう1つは、応募者は、募集期間の前のほうは少なく、後のほうが多いのです。面接する側は、早く届いた履歴書は時間をかけて見ます。後のほうになると、時間をかけて見ません。当然、時間をかけて見たほうは「この人は何かいいところがありそうだ」と気付きやすくなります。後のほうは応募者が多いので、時間をかけて一人一人の履歴書を見ることができません。

 一生懸命見たら何かいいところが見つかる可能性があったのに、時間がないために、いいところに気が付かれないで落ちてしまうのです。応募期間が設けられているものは、1番に応募する人が、次のチャンスをつかんでいけるのです。

年1回の仕事は、1か月以内に反省しないと、あっという間に1か月前になる

 1年間の仕事は、「4月にはこれをして、12月にはこれをして」と、シーズンで決まっているものです。年1回の仕事は、「今年はこうだったから、来年はこうしよう」と思っているうちに、直前になります。

 私も、年1回のイベントを引き受けている仕事があります。イベントが終わった後、スタッフに「今年の反省をすぐしよう」と言います。何度言っても、次に連絡が来るのは1年後のイベント直前です。結果として、いろいろ変えたいことがあっても、「今からでは時間的にムリです」と言われます。

 イベント直後に反省をしない理由は簡単です。「まだ1年ある」と思っているからです。実は1年ないのです。

 年1回のイベントは、終わって1カ月以内に反省をしなければ、すぐに翌年の1カ月前になるのです。イベント後1カ月以内に反省をしていれば、残り11カ月をかけて準備ができます。

 翌年の1カ月前まで放っておいたら、「そもそも何か反省すべきことはあったかな」と思い出すところから始まります。そのころには、ほとんどのことは忘れています。その結果、毎年、イベントが進歩することはありません。

 年1回のイベントは、毎年進化していくから、より盛り上がるのです。そのためには、即、今年の失敗の反省会をして、改善点を洗い出し、来年に向けての準備を始める必要があります。

 岸和田のだんじり祭は、閉幕の翌日から、来年の準備を始めます。それでも、あっという間に1年がたつのです。現役で落ちた浪人生も、「来年の試験まで1年ある」と思いがちです。受験も、翌年の試験まで実質1年ありません。ボヤボヤしていたら、すぐに1カ月前です。

 変われない人は、いつも「1カ月前だ。ああ、もう間に合わない」という状況になるのです。

 同じ時間をどう使うかで、差がつくのです。

著者プロフィール:中谷彰宏・作家

1959年、大阪府生まれ。早稲田大学第一文学部演劇科卒業。博報堂勤務を経て、独立。91年、株式会社中谷彰宏事務所を設立。

【中谷塾】を主宰。全国で、セミナー、ワークショップ活動を行う。【中谷塾】の講師は、中谷彰宏本人。参加者に直接、語りかけ質問し、気づきを促す、全員参加の体験型講義。

著作は、『自分を変える 超時間術』(リベラル社)など、1,000冊を超す。 


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