最後に普段の心掛けについて、なるべくユニークなものという条件を付けて聞いてみた。意識さえすれば、すぐにでも始められるものがほとんどだ。
「好奇心を持つこと。ただ、これも単なる物知りになれということではなくて、“なぜなんだろう? ”と一段二段深く考えていくことのきっかけにしていくことが大事」(大石氏)
「言い切る癖をつけてみる。明確にシンプルに言い切ったうえで、後からその説明がきちんとつくように大急ぎで思考をするというスタイルをこころがけてみる」(大久保氏)
「言い訳をしない。人間は弱いですから、ネガティブな面を指摘されると、自分以外の理由を探して安心したいものですが、あえてネガティブな意見を正面から受け入れたうえで、自分の問題点を冷静に考えてみる。格好良く自己を相対化してとらえる鍛錬ということでしょうか」(鈴木氏)
「“いまの仕事は自分の将来のキャリアに役立たない”と微視的な視点で判断をしないことですね。自分の仕事、つまり経験を“思考すること”のきっかけにする。担当している仕事がなぜ企業の中で必要なのか、現在のアーキテクチャが採用された必然性、仕事の改革の余地の探査など、思考の鍛錬のきっかけはたくさんあるはずです」(鈴木氏)
「無知の知ということを強く意識することですね。自信を持つことは大事ですが、一方で森羅万象に対する恐れも必要です。自分が何を知らないのかをよく知ったうえで、知識やスキルの探求に臨むことが大事ですね。本当にそう思います」(大野氏)
座談後の雑談で、制約条件、本音をつかみ出す、ストーリーを作るといったこれらの要素は「恋愛と似ている」という話題が出た。確かに相手が何を考えているかを推察し、相手が喜ぶストーリーでデートを組み立てる一方で、予期せぬ出来事への対処が必要となる点など類似点は多い。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
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明治学院大学 経済学部准教授