このように「ものごと」の対立は、ほとんどが大きく分けるとAかBかという「二項対立」に分析できます。この「二項対立」の視点で、今あなたが抱えている「問題」を整理してみてください。整理してみるとあなたの議論にはどこが欠けていたのか、相手の議論の根幹にはどういった視点があるのかが、くっきりと浮かび上がってくるでしょう。これだけではまだ分からないという方。
本書では、15の視点を、具体例を挙げながら紹介しています。「形式論と実質論」(2)「全体と部分」(10)、「原則論と例外論」(12)、「抽象論と具体論」(13)……などです。15の視点を全部覚える必要はありません。究極的には、「二項対立の視点で考えよう」ということさえ「意識」できれば十分です。「二項対立」を意識するだけで、大きな力になります。ぜひ今すぐ実践してみてください。
弁護士(鳥飼総合法律事務所所属)。横浜生まれ。上智大学法学部卒。専門は国税を相手に課税処分の違法性を主張する「税務訴訟」で、多くの勝訴実績あり(専門書の著書に「税務訴訟の法律実務」などがある)。専門性の高い本業のほかに、執筆業もこなし、単著の合計は9冊を数え、「弁護士が書いた究極の文章術」「小説で読む民事訴訟法」などロングセラー作品を次々と生み出している。「難しいことを、わかりやすく」が執筆のモットー。連載も多数。USENラジオ放送(ビジネス・ステーション)への出演、講演・セミナーなど幅広く活躍している。2010年9月に新刊「弁護士が書いた究極の法律力―口約束では契約は成立しないのか?」を発売した。
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明治学院大学 経済学部准教授