「気づける力」の秘密――成長が「速い人」は、何が違うのか?ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(2/2 ページ)

» 2018年11月15日 08時24分 公開
[荻阪哲雄ITmedia]
前のページへ 1|2       
※本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 では、第3の力は何か? 【磨く】修業力です。仮に今。読者が、試し続けて、新たな顧客提案や、商品、サービスを形へ変えていったとしましょう。その時、次は何に、気づくことが必要でしょうか? それは、自分を磨く「修業力」です。なぜなら、自分が自分を磨き続けない限り、成果は変わらないからです。そのことに気づける「成長が速い人」は、磨く修業力を、積み重ねていました。

 そして修業力は、あなたに取って、かけがえのない「師匠」との出逢いへ繋がるのです。その結果、磨く力を発揮して「知的プロフェッショナル」へ進化を遂げていくことができます。

 では、第4の力は何か? 【生み出す】結果力です。読者が、職業を通して「結果」を出さなければ、あなたの飛躍は望めません。なぜなら「結果力」が、自分自身の成長を加速させ、今の場所を変えていくからです。その意味を、本稿を読んでいる読者と筆者の関係で、具体的に述べましょう。

 もしも今。私は、新刊の拙書を上梓する結果が出せていなければ、読者とは、本稿で出逢うことができませんでした。出版した結果が、今いる場所を変えて、読者との出会いへ繋げてくれています。生み出す結果力を発揮すると、あなたのアウトプットは変わり、自分の成長を速く促してくれるのです。

 では、第5の力は何か? 【身につける】体験力です。これからのAI時代は、「知識」という「調べられる知」だけでなく、検索では「調べられない知」その「智恵」が、重要になる時代を迎えます。この「調べられない智恵」は、検索という機械でなく、人間と人間の「体験」を通じてしか、学ぶことも、掴むこともできません。

 成長が速い人は「職業の智恵」を持つ相手から、学び抜きます。「学ぶ経験」を「自分の体験」へと高め続けています。つまり、成長が速い人は「経験」と「体験」の違いに気づいているのです。

 では、第6の力は何か? 【支え合う】盟友力です。支え合う盟友は、ただの仲間とは異なります。その決定的な違いは、盟友のつながりは、共にめざす「実践のビジョン」で結ばれています。実践のビジョンとは、「未来の目的地」です。ある大企業【X社】の人事部では、部長、課長、部員が衆智を結集して【実践のビジョン】を創り、打ち出しました。それは「社員の幸せを実現するために、私たち労働人事部は“減点主義”から“挑戦主義”へと新ため、社員の挑戦を支える人事に変わる」そのビジョンを、仕事を判断する優先基準にして「働く盟友」づくりを支援しています。

 1対1の支え合う盟友力は、ビジョンの挑戦から生まれるのです。

 では、第7の力は何か? 【良くする】好転力です。好転力は、あなたに見える「今の現実」を、良くする力です。この力は、自分を省みる「謙虚な内省」から生まれます。自分を省みて「気づき方」を変える。そして「変わる一手」を試し続けることが、コツになります。好転力は、働く「周囲の状況」を変えて、さらなる「自分の成長」へと導きます。

 新刊では、本稿で述べた「飛躍の7力(ななりき)」の【成長ノウハウ】を、具体的な事例やエピソードを、入れて全公開しました。【(1)惹く】→【(2)試す】→【(3)磨く】→【(4)生み出す】→【(5)身につける】→【(6)支え合う】→【(7)良くする】という7力のプロセスを踏むことで、飛躍する道が、歩めます。さらに、成長が「速い人」「遅い人」の【56の特徴】を、本書で明らかにしました。その特徴を知ることで、あなたの「成長スピード」は、変わります。

著者プロフィール:荻阪哲雄(おぎさか てつお)

株式会社 チェンジ・アーティスト 代表取締役 多摩大学 経営情報学部 客員教授

1963年、東京生まれ。多摩大学大学院 経営情報学研究科修士課程修了(MBA取得)。

警視庁、ベンチャー企業勤務の後、1994年、組織風土改革コンサルティングファームスコラ・コンサルトの創業期に参画。同パートナーを経て、2007年 独立。1万人以上のリーダーを支援する中で編み出した、新しい組織開発の実践手法「バインディング・アプローチ」を提唱して、チェンジ・アーティストを設立。人と組織が変わる「ツボ」と「コツ」を、わかりやすく教えることに定評がある。

2016年、多摩大学 客員教授に就任して「ビジョン・マネジメント論」を開講。著者に、最新刊【成長が「速い人」「遅い人」(日本経済新聞出版社)】【社員参謀!−人と組織をつくる実践スト−リ−(日本経済新聞出版社)】【リーダーの言葉が届かない10の理由(日本経済新聞出版社)】【結束力の強化書(ダイヤモンド社)】などがある。


前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ITmedia エグゼクティブのご案内

「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入の上申請ください。審査の上登録させていただきます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上

アドバイザリーボード

根来龍之

早稲田大学商学学術院教授

根来龍之

小尾敏夫

早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授

小尾敏夫

郡山史郎

株式会社CEAFOM 代表取締役社長

郡山史郎

西野弘

株式会社プロシード 代表取締役

西野弘

森田正隆

明治学院大学 経済学部准教授

森田正隆