自ら動き出さない関連部門には「非協力税」を間違いだらけのIT経営(2/2 ページ)

» 2008年05月15日 08時48分 公開
[増岡直二郎,ITmedia]
前のページへ 1|2       

自ら動き出すにはどうすれば?

 システム構築の主体部門は関連部門をコミットメントさせなければならないが、そもそも関連部門は関連が濃い薄いに関係なく、自部門に関連するシステム構築の動きを察知したら、自ら動き出さなければならない。でなければ、全社の業務の流れから置いていかれるし、全社のため、全体最適化のために貢献できないことになる。さらに、関連部門自身がいずれシステムを導入するときに、他部門からの協力を得ることが難しくなる。まず、関連部門の自発性に期待したい。

 しかし、実際は自ら動き出すことは容易ではない。なぜなら、多くの場合日常業務で多忙だし、人材は払底しているし、自部門にどの程度システムが関係してくるか判らないので、できるだけ深入りしたくないというのが人情だからだ。そこで、強制力が必要とされる。

 客観的に判断できるのは、関連部門を管轄する役員である。役員が、関連部門にドライブをかけなければならない。それは、かなり強制的に指示しなければならない。

 もう1つ、システム導入に関わる費用を、システム導入の主体部門にだけ配賦するのではなく、関連部門にも応分に配賦して、彼らの意識を目覚めさせるべきである。むしろ、関連部門の意識が低く、非協力的であればシステムを混乱させるという意味から、その場合には「非協力税」的意味合いの負担を配賦するくらい厳しさが必要である。

関連キーワード

システム構築 | 生産管理 | PLM | ITIL | SFA | 品質管理 | SCM


前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ITmedia エグゼクティブのご案内

「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入の上申請ください。審査の上登録させていただきます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上

アドバイザリーボード

根来龍之

早稲田大学商学学術院教授

根来龍之

小尾敏夫

早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授

小尾敏夫

郡山史郎

株式会社CEAFOM 代表取締役社長

郡山史郎

西野弘

株式会社プロシード 代表取締役

西野弘

森田正隆

明治学院大学 経済学部准教授

森田正隆