しつこさを発揮するには、なるべく簡単なのがベストです。
自分がダイエット中だったとしたら、どちらを選びますか?
A、体重計を棚に置き使うたびに出す。
B、体重計を目に付くところに置く。
Bの方が、体重計に乗る頻度が増え、増減に目配りしやすいでしょう。
絶賛ダイエット中の私も、朝起きて、身支度する場所までの動線に体重計をセッティングしていますので、体重計に乗って計測するのが習慣化されました。
いかに「わざわざ」を減らし、少ないエネルギーでコスパよく、それが「K:簡単に」のねらい。具体的な方法を紹介しましょう。しつこくやり続ける人を観察していくうちに、次の3つのコツを身につけている人が多いと分かりました。
ジョブズ氏や、Facebookのザッカーバーグ氏がプレゼンをしているときの服装はいつも同じ格好。服を選んだり考えたりするのにかけるエネルギーや時間を無駄と考えていたからだそうです。
例えば、私の方法ですが、届いたメールはスマホの音声入力をフル活用しています。「え?」と思った人は、一度自分のスマホで試してみてください。手でタイピングする10倍の速さで作成できますよ。
また、ユーチューバ―でも活躍しているメンタリストDaiGoさんは、iPhone1つで動画を撮影、投稿しているそうです。クオリティーを保ちつつ手間を省いて時短できれば、空いた時間を有効活用してパワー維持に費やせることが分かるエピソードです。
取り入れてほしいのが、ハイディ・グラント・ハルバーソン氏が『やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学 』(林田レジリ浩文(訳)/ディスカヴァー・トゥエンティワン刊)で紹介している「if-then(イフゼン)プランニング」という方法です。
「もし〇〇になれば◆◆する」
というフォームに行動を落とし込み、実践するだけ。
「(もし)19時になったら、ジムへ行く」といったふうにです。
行動によってかかる時間には変動がありますが、2カ月ほど続けると努力を無意識のレベルにでき、習慣として定着します。このメソッドを使うと、成功率が2〜3倍上がるそうなので、試してみない手はありません。
心理学でも、「人には、自身の進捗を確認できる頻度が増せば増すほど、創造的な仕事の生産性を長期的に高めやすくなる」といった、米国のドレクセル大学のローゼンバウム氏らの研究が有名です。いわゆる「進捗の法則」です。
例えば、「ダイエットを続けよう」と、毎日の体重の変動が分かるように計測した数値をグラフで示す。「読書習慣を身につけたい」なら、まずは毎日の読書時間を夜22時からと決める。そして、読んだ本のタイトルと読書時間、読んだページ数をメモするといったこと。
やり続けることが大事なことは、誰もが理解していながらも、意外と難しいものです。でも、このTKKを実践すれば、実現の確度はだんぜん高くなります。ぜひ、トライしてください。紹介したメソッドが役に立つとうれしいです。
1991年リクルートグループ入社。求人事業の営業に配属。全国年間を通じてのトップを4回、累計40回以上、トップセールス、トップマネジャーとして表彰。その後、営業部長、関連会社の代表取締役を歴任。
2011年、研修会社「らしさラボ」を設立。「らしさ」を活かし、営業力強化、リーダーシップ、フォロワーシップ、タイムマネジメント、ストレス対策の研修・講演・コーチングを実施。企業研修には、約年200回の登壇をし、そのリピート率は9割を超える。
また、誰もが受講できる世界5000万人が受講するWebラーニング「Udemy」でも営業、リーダーシップ、時間管理を始めとしたコンテンツを提供。ベストセラーコンテンツとして紹介されている。
著書に『できる営業はこれしかやらない(PHP研究所)』『できるリーダーは、「これ」しかやらない (PHP研究所)』『目標達成するリーダーが絶対やらないチームの動かし方(日本実業出版)』『結果を出す人がやっている! 仕事を「楽しくする」方法 (明日香出版)他多数の書籍がある。日本経済新聞、ビジネス誌から女性誌まで、幅広くマスコミでも紹介される。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入の上申請ください。審査の上登録させていただきます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上
早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授