ニュース
» 2011年02月03日 08時00分 公開

3K、7K、24K「IT人材不評」の犯人はだれ?〜その2生き残れない経営(3/3 ページ)

[増岡直二郎(nao IT研究所),ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

 しかし、その割に彼らは自分たちに甘く、客観情勢の把握に疎い。「将来のキャリア目標を持っていない」が60.1%、「自分のキャリア目標は実現できると思わない」が62.5%もあり、自分たち自身に随分甘い。さらに、客観情勢に対する認識も甘い。「この産業で働く人材の仕事の内容」が「基本的には現在の延長」が53.0%、「企業で求める人材」が「基本的には現在の延長」が53.8%と、客観情勢の変化やIT人材の変革に半数以上が疎いようだ。

 あえて言うなら、企業内のIT人材の実態として見えてくるのは、どうしても内にこもりがちなIT人材が、昔のままの在り方を引きずってはいないか。

 所属企業の方向性や将来ビジョンが見えにくいなどと、企業のせいにしていても問題は解決しない。IT人材自らが、変わらなければならない。そして、彼ら自身がしっかりした職業観を持たなければならない。

 ITに携わる者が、普遍的に自ら研鑽して身につけなければならないものに「ファンダメンタル・パワー」と「プロフェッショナル・パワー」がある(拙著「迫り来る受難時代を勝ち抜くSEの条件」洋泉社)。後者は主に技術・実務能力だが、前者はIT人材の基本力だ。

 ファンダメンタル・パワーは、5点に集約される。(1)フィロソフィーを持て、 (2) 本質を見極める力を養え、(3)創造的思考力を養え、(4)「人間力」がSEを本物にする、(5)ビジネスマインドを鍛える、だ。これを身につけるのは、IT人材自身の責任だ。そうすれば、どういう状況に置かれようと恐れるものはなく、先に光明を見出せる。

 企業の姿勢や経営方針と、IT人材本人の心構えと取り組み方で、IT人材の将来は開ける。

著者プロフィール

増岡直二郎(ますおか なおじろう)

日立製作所、八木アンテナ、八木システムエンジニアリングを経て現在、「nao IT研究所」代表。その間経営、事業企画、製造、情報システム、営業統括、保守などの部門を経験し、IT導入にも直接かかわってきた。執筆・講演・大学非常勤講師・企業指導などで活躍中。著書に「IT導入は企業を危うくする」(洋泉社)、「迫りくる受難時代を勝ち抜くSEの条件」(洋泉社)。



前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ITmedia エグゼクティブのご案内

「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。
入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入の上申請ください。審査の上登録させていただきます。
【入会条件】上場企業および上場相当企業の課長職以上

アドバイザリーボード

早稲田大学商学学術院教授

根来龍之

早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授

小尾敏夫

株式会社CEAFOM 代表取締役社長

郡山史郎

株式会社プロシード 代表取締役

西野弘

明治学院大学 経済学部准教授

森田正隆