東京の街の“ローカルエキスパート”が、仕事の合間に一息つけるスポットやイベントを紹介します。
「閉店した喫茶店の家具の販売を行うショップです」。Twitterを眺めていると、タイムラインにこんな言葉が流れてきました。開いてみると、村田商會(むらたしょうかい)というアカウント。
閉店した喫茶店やキャバレーなど、昭和レトロを感じる店の家具や喫茶道具を販売するネットショップで、今年1月に西荻窪に実店舗を構えたということである。「店では喫茶道具や家具が買えて、喫茶メニューも味わえるらしい!」という前情報を持って、オーナーの村田龍一を訪ねました。
西荻窪駅から徒歩5分ほどの場所に村田商會はあります。もともと喫茶店ポット(POT)があった場所で、向かいには喫茶店のどんぐり舎が。
村田が西荻窪に店を開いたのは、同所で45年間営業していた喫茶店ポットが閉店した際に、家具を引き取りに行ったことがきっかけ。最終的には店自体も引き取り、自ら喫茶店を開くことにしたそうです。
喫茶店の運営について村田は、「家具の販売と平行してやっているので、大変な部分もありますね。もともと喫茶店のメニューが好きで、自宅で作って食べるのも趣味のひとつでしたが、飲食店ということで味に力を入れて、さらなる探求をしながらトータルで良い店を目指していきたいですね」と教えてくれました。
1970年代から80年代に起こった喫茶店ブーム。現在、店主の高齢化が進み、惜しまれながら閉店していく店がたくさんあります。もう二度と訪れることができないという悲しさは、村田の取り組みによって、愛すべき喫茶の思い出を自宅で、新たな形でよみがえらせるという選択が生まれたのではないでしょうか。
詳しい店の誕生秘話は「閉店した名喫茶の家具が買える? 村田商會が実店舗をオープン」で紹介しているので、こちらもあわせて読んでみてはいかがでしょう。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
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明治学院大学 経済学部准教授