とはいっても、人によっては何をやめたらいいのか分からないという人もいるだろう。具体的に何をやめたらいいのか、いくつか紹介したい。
・有害な行動
不必要なことをして相手を傷つけたり怒らせたりして、後悔することはないだろうか。思い当たるものがある人はそれをやめてみる。
・無駄な時間
インターネットを見ていたら何か分からないけれど1時間たってしまった。最近はこんなことを口にする人をよく耳にする。もちろんネットなどで情報収集するのは大事だが、時間を割くべきもっと大切なことがあるのではないだろうか。ネットを見るなら30分だけと決め、できるだけ無駄な時間を排除する。
・人間関係・悪癖・本能的な欲望
誘われるからつき合う友人。会ってみたが、他人の悪口ばかりを聞かされて嫌な思いをしたことはないだろうか。必要ないと思われる人間関係は断ち切ったほうがいい。
・無駄な仕事
社内を説得させるために作る膨大な資料。せっかく作って配布したものの、説得材料にならずに捨てられた。それは本当に必要だろうか。無駄な仕事はできるだけ排除する。
・無意味な社内の人間関係
気乗りしないけれど誘われる飲み会。それほど楽しめず、「時間がもったいなかった」と毎回思う。そのような無意味な社内の人間関係に時間を取られるなら、それはやめて自分を充実させることに時間を割いたほうがいい。
・意味のない年賀状のやり取り
毎年交換する年賀状。新年の挨拶として大切ではあるが、その後1年間に送った人とどれくらいやり取りしたり、会ったりしただろうか。意味がないと思える人に送るのは、やめたようがいい。
それでは具体的にやめるためにはどうしたらいいか。
1、イメージをしないようにする
まずは考えないようにすることが大切である。
2、見ない
見ないようにするということも重要である。「たばこをやめる」ということであれば、たばこを見ないようにするのである。
3、他のことを常に考える
捨てたい悪癖、例えばすぐ批判的になるということをやめたいならば、他のことを考える。例えば、人を褒めて相手が喜んでいる姿などを思い浮かべる。
4、夢中になるもの、健全、利益のあるものを探し、実行する
やめるためには、別に夢中になることを見つけることも有効である。
5、1週間とにかく、やめるものをやめ他のことをする
まずは1週間やめるものをやめて別のことをしてみる。会議をやめるのであれば、その間に社外の人と会ってみるのもいいだろう。
6、それでもだめなら、やめるものがいかに有害かを考える。
やめられないことでどんなデメリットがあるか、どんな害があるかを考える。「気乗りしない飲み会ばかりに参加していたら、太り、思考がにぶり、仕事の成果が上がらず、お給料が下がる」などである。
何かをやるよりもやめるほうがはるかにメリットは大きいが、やはりむずかしいのも事実である。しかし、新年だからこそ生まれ変われる、そのような気持ちで「やめること」を探し、取り組んでみてはいかがだろうか。
細川馨(ほそかわ かおる)
ビジネスコーチ株式会社代表取締役
外資系生命保険入社。支社長、支社開発室長などを経て、2003年にプロコーチとして独立。2005年に当社を設立し、代表取締役に就任。コーチングを勤務先の保険会社に導入し、独自の営業システムを構築、業績を著しく伸ばす。業績を必ず伸ばす「コンサルティングコーチング」を独自のスタイルとし、現在大企業管理職への研修、企業のコーポレートコーチとして活躍。日経ビジネスアソシエ、日経ベンチャー、東商新聞連載。世界ビジネスコーチ協会資格検定委員会委員、CFP認定者、早稲田大学ビジネス情報アカデミー講師。「ビジネスマンの悩み相談室」は電子書籍でも配信中。「自分は頑張っていると主張する部下に悩む上司」「ぬるい部下に悩む上司」「若い人には横から目線で共感する」(各250円)
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授