プロフェッショナルリーダーの教科書ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(2/2 ページ)

» 2011年06月30日 07時00分 公開
[井上和幸,ITmedia]
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いま時代は、本物のリーダーを求めている

 いま時代は、本物のリーダーを求めています。教科書的な戦略では、難局を好転させることも、今後10年、20年と勝ち抜いていくことも難しいでしょう。

 経営の実務家5人が自らの経験から導き出した、経営者やリーダーなら誰もが知りたい、結果を出すための経営ノウハウを具体的に解説する実践講義の本書が、いま、このタイミングで刊行されることには意味があると感じております。

 皆様に、そのエッセンスを学んで頂くのに、本書のインデックスからポイントの一部を紹介します。


 成長戦略/経営者が本気になれば会社は必ず復活する

  • 抵抗勢力の幹部は解任しろ! 〜 オーソリティ(権威)の確立を図る
  • 重要顧客に経営資源を集中しろ! 〜 ビジネス効率を最大化する
  • 顧客の最大不満を見つけ出せ! 〜 極め打ち戦略で重大課題を発見する
  • 妥協せずに意志を貫け! 〜 極め打ち戦略を実現させる

 組織戦略/権威と人望で人を動かす

  • 聴き、関与させ、決め、任せ、ほめ、叱る 〜 人財を増やす新流マネジメント
  • スキルとマインドを磨きなさい 〜 リーダーに部下の人気は必要ない
  • いまどこだ、どうなりたい、どうやる、どうなった? 〜 経営者の能力が分かる4つの質問
  • 人は感情で動くことを忘れない〜 経営学とはしょせん人間学である

 マーケティング戦略/早く賢く成功するための10の質問

  • 誰と仕事をしているか? 〜 自分の求める人材を見抜く
  • 他の人を道具として見ていないか? 〜 社内の人間関係を見直す
  • 意思決定の速い会議をしているか? 〜 社員全員を巻き込んで能力を引き出す
  • 商品やマーケットを簡単に手放していないか? 〜 変化しつつ継続する

 競争戦略/つぶされない会社のつくり方

  • やるべきことをすべてやる 〜 価格競争に果敢に挑み、高収益を確保
  • どんな小さな問題もおろそかにしない 〜 社内で対立してもあらゆるリスクと戦う
  • エージェント問題の脅威と対決する 〜 社員のほうがより多くの情報をもっている
  • できる取り組みから始める 〜 決定的倒産要因はいますぐ排除する

 リーダー論/プロフェッショナルリーダーの条件

  • リーダー人材の転職は35歳からが本番 〜 自己ミッションを設定する
  • 社内で出世するほど売れない人材になる 〜 競合他社が欲しがる能力を磨く
  • 経営者力を高める5つの要素 〜 社外価値をアップする方程式
  • その日に備え、虎視眈々と自分を磨く 〜 転換期はむしろ大きなチャンスである

 いまは、東日本を襲った大震災も1つの重要な転換期の出来事ととらえたうえで、次の時代に向かい、価値観を入れ替えるべき大変化のとき。歴史的・文明レベルの転換期と言えるでしょう。見方を変えれば、わたしたちは、未来への飛躍のときをうかがって、自分への投資・蓄えを行える絶好のタイミングだと言えます。

 これまでのやり方が通用しなくなり、まったく新しい価値観や仕組みが求められているということではとても大変なときですが、逆にこれ以上ない大きなチャンスなのです。

なぜなら、上にどっかりと居座っている人たちの下で甘んじることがなくなるかもしれません。自分をしっかりと磨きながら世の中の流れに自分なりに目を凝らしていれば、チャンスは必ず訪れます。

 本書の中で紹介していますが、リーダーを求めている会社はそもそもたくさんあります。さらに、これからの新しい時代に立ち向かうために、また足元の厳しい事業環境を乗り越えるために、どの会社でも、優秀な経営者だけでなく、優秀な部長や課長が欲しいのです。

 わたしは全員が社長を目指す必要はまったくないと思っています。一方で、より主体的な仕事ができるようになり、自己実現をし、満足できる収入を得て家族を守っていくためには、プロフェッショナルリーダーを目指すべきではないでしょうか。

 プロフェッショナルリーダーを目指すみなさんの力で、難局を乗り越え、豊かで力強い日本を築いていきましょう。本書に登場する、数々の修羅場をくぐってきた講師陣の言葉が、日本の経営者やリーダーに活力を取り戻す一助となればと願っております。

著者プロフィール:井上和幸(いのうえ・かずゆき)

株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO。1966年群馬県生まれ。1989年早稲田大学政治経済学部卒業後、株式会社リクルート入社。人材開発部、広報室、学び事業部企画室・インターネット推進室を経て、2000年に人材コンサルティング会社に転職、取締役就任。2004年より株式会社リクルート・エックス(現・リクルートエグゼクティブエージェント)。エグゼクティブコンサルタント、事業企画室長を経て、マネージングディレクターに就任。2009年9月に同社を退任退職、10月より「経営者.jp」サイトを立ち上げる。2010年2月に株式会社 経営者JPを設立、代表取締役社長・CEOに就任。人材コンサルタント。「経営者力」「リーダーシップ力」「キャリア力」「転職力」を劇的に高める【成功方程式】の追究と伝道をライフワークとする。企業の経営チーム編成コンサルティングおよび経営人材採用支援、経営人材の育成および企業とのベストマッチ・適材適所転職支援を提供している。実例・実践例から導き出された公式を、論理的に分かりやすく伝えながら、クライアントである個人・企業の個々の状況を的確に捉えた、スピーディな人材コンサルティング提供力に定評がある。ビジネスマンの年収価値を瞬時に見定める年収査定プロフェッショナル。自ら5000名超・推定年収総額600億円の経営者・経営幹部と対面してきた実績・実体験を持つ。著書に『「社長のヘッドハンター」が教える成功法則』(サンマーク出版)、 『人物鑑定法 あの人も、丸見えになる』(経済界)。メディア出演多数。


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