「笑いヨガ」もリラックス効果があり、肩回りの筋肉を動かすことで声帯が開く。笑いヨガのワークショップでは、「アローハーハハハハハ……。ホッホッハハハ、ホッホッハハハ、ホッホッハハハ、イェーイ! べリグッ、べリグッ、イェーイ! べリグッ、べリグッ、イェーイ! イェイ!」を繰り返す。最後の「イェイ!」は、好きなポーズをキメる。
次のワークショップは、「あなたとわたし」である。2人組になり、「あなた」「わたし」と語りあう。このとき、喜怒哀楽さまざまな感情で相手に「あなた」と語りかけ、語りかけられた方も別の喜怒哀楽で「わたし」と返す。「大スターやアイドル、有名俳優になりきって、いろいろな感情をぶつけあってください」と北嶋氏。
「臨機応変に対応することが必要です。舞台の現場に行ったとき、悲しい場面では悲しいイメージを作って臨みます。しかし、監督が“やっぱり怒りに変えよう”と言えば、その場でイメージを変えなければなりません。そのためには、たくさんの引き出しを持っておくことが必要であり、こうしたトレーニングは仕事でも有効です」(北嶋氏)
宝塚のステージと演劇の舞台では、演じ方が異なる。宝塚は少しオーバーな演技であり、演劇は自然な演技である。北嶋氏は、「ある俳優が、芝居は習うものではなく、現場での役者たちとのコミュニケーションにより、自然に湧き出る感情で演じるものだと教えてくれました。いろいろな感情を自由に創りだす方法を発見してください」と話す。
さらに次のワークショップでは、同じく2人組で「好き」「嫌い」と語りあう。「好き」にもいろいろな「好き」があり、「嫌い」にもいろいろな「嫌い」がある。それをお互いにぶつけあう。北嶋氏は、「自分が大河ドラマの主人公や、国民的アイドルになったつもりで演じることが重要です」と話す。
「仕事をしていると、嫌いな人と仕事をしなければならないこともあります。そのときには、嫌いな相手の中に自分の好きな人に似たところを探してください。例えば、髪質が似ているとか、鼻の形が似ているとかなどです。そして、相手を好きになり、仕事ができる、コミュニケーションできると思い込みます。仕事の芝居をするのです」(北嶋氏)
北嶋氏は、「こうした表現方法を身に付けることで、表情も、行動も明るく変化し、自信もわいてきます。仕事でも、家庭でも、相手を魅了することができるようになります」と話す。最後に、宝塚歌劇団を象徴する歌の1つである「すみれの花咲く頃」を歌い、参加者全員がワークショップを“卒業”した。
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早稲田大学商学学術院教授
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明治学院大学 経済学部准教授