一例として、商談時にあなたが商談者のトップで参加する場合には、「相手に任せて安心」というコーディネートが必要です。この場合は、情熱を感じさせるような赤基調のストライプタイより、信頼感を感じさせるブルー系のジャガード織やソリッド(無地)にします。
会食などの場合には会議室などの打ち合わせと違い少し和やかな雰囲気となることから、取引先のコーポレートカラーを基調にした動物モチーフの小紋タイなど少し柔らかい印象になるネクタイをします。
そしてどうしても避けらないのが、自責他責を問わずのトラブル対応です。この場合には、ダークカラーのつや消しのソリッドタイで対応します。謝罪は突如の場合もあるので白色のレギュラーカラーシャツとダークカラーのソリッドタイは絶えず、デスクなどに用意しておくことをお勧めします。
少しだけシャツについても話すとこちらもネクタイと同様にカジュアル化とともに「ボタンダウン」が多くなっています。ボタンダウンはスポーツウェアから派生したカジュアルシャツになります。従ってTPOを考慮するとボタンダウンシャツではなく、レギュラーカラーやセミワイドカラーシャツを装うことをお勧めします。
ビジネスウェアに流行の先端を取り入れる必要性は、トレンドに関するビジネスをしている業界以外は必須ではありません。ただし、トレンドを取り入れていくことは必要です。一度は見たことがあるでしょう「007シリーズ」の映画を見ると良く分かります。1962年から2015年までに全24作品が公開されています。全24作品のスーツのサイズ感などを見てください。随分と違います。
現在は自分の肩幅、体形にあったジャストサイズとなっています。それより、ゆったりサイズや窮屈なサイズは時代にマッチしていないということになります。本来、あなたのサイズ感でスーツを装うことがあなたを一番すてきに見せます。
そして毎日のコーディネートをすてきにしていく方法としては、専門家や家族などの意見を聞きながらコーディネートをする以外の方法としては、TVなどの報道番組が参考になります。司会者のコーディネートは言うに及ばず中継などのビジネスマンや政治家のコーディネートを見て自分なりに考えてみてください。
エグゼクティブの人は、自分の価値を高めていくだけではなく、社員が憧れるスタイルになることも重要な役割の一つです。若い人たちが「私も××さんのような装いができるように頑張ろう」と思われるようになることで組織の士気高揚を高めます。
一つでも皆さまのお役に立てれば光栄です。
1966年奈良県生まれ。
JPCA協会 パーソナルコーディネーター(男性の個人向けスタイリスト)
実ビジネスの経験から得た流行に左右されないベーシックなスタイルにエッセンスを加えることで初対面から多くの人の「信頼を勝ち取る」コーディネート術を開発。
洋服を装うということは、ただ流行の洋服を着るということではなく、その人の内面から醸し出す自分軸(なりたい自分像)を探求してあなたの魅力を最大限引き出していきます。現在は、同行ショッピング、クローゼット診断等をはじめ、「自分軸とセルフスタイリング」、身だしなみセミナー講師などのサービスを展開しており、真の紳士を増やすべくパーソナルコーディネーターとして活躍しています。
著書:「圧倒的紳士戦略 〜一瞬で信頼を勝ち取るビジネススタイリング術〜」
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授