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» 2011年12月22日 08時00分 公開

ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術:「デキるつもり」の自称・黒字社員に身につけさせたい「絶対黒字感覚」 (2/2)

[香川晋平,ITmedia]
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自称・黒字社員を黒字社員に変える「絶対黒字感覚」

 絶対黒字感覚とは、会社に生じているコストをモレなく把握した上で、必ず、そのコストを上回る収益を生み出そうとする感覚です。

 会社に発生するコストには、売上の増減にともなって変動するコストである「変動費」、売上が増減しても変わらないコストである「固定費」がありますが、この他にも意外に気づかない隠れコストが存在しています。

 例えば、「時間コスト」。わたしは20代半ばまでは「1秒1円」、30歳前後は「1分100円」を意識させるべきだと考えています。

 「1秒1円」は、1分で60円、1時間(60分)で3600円、1日(8時間)で28800円、1カ月(20日)で576000円となります。わたしは黒字社員の条件を、給与の3倍の利益貢献としていますので、これを3で割ると192000円となり、これくらいの給与をもらっている人から、「1秒1円」を意識させるべきとなります。

 「1分100円」は、1時間(60分)で6000円、1日(8時間)で48000円、1カ月(20日)で960000円となり、これを3で割ると320000円。これくらいの給与をもらっている人には、「1分100円」を意識させるべきでしょう。

 また、本来得られるはずであった利益を得そこなった「機会損失」という考え方も、隠れコストとして認識する必要があります。

 「絶対黒字感覚」を身につけさせるためには、まず、これらの会社に生じているコストをモレなく把握させた上で、次に、PDCAサイクルに「数字」を使って仕事に取り組ませることが必要となります。

 Plan(目標設定術)では、まず「絶対黒字」を達成するための売上高を算定させることが必要であり、次の計算式で算定できます。

 「絶対黒字」売上高 = 固定費 ÷ (1−変動費率)

 そして、この「絶対黒字」を達成するための行動プロセスを因数分解し、逆算法で今何をするか? を決めさせることが重要となります。

 Do(仕事術)では、前述の「時間コスト」を意識させるととともに、「売掛金」と「たな卸資産」を気にさせ、キャッシュフローを常に意識させることが重要となります。

 Check(分析術)では、計画数値と実績の数値を分析して、どこに問題があったのかを見つけることが重要ですが、数値を使って分析するには、(a)比較する(b)割り算を使うという2つのポイントを押さえることが重要となります。

 Act(改善術)では、改善策を列挙し、何を改善するのが最も効果が高いのかを数値でシミュレーションし、実行策を決定することが重要となります。

 PDCAサイクルの中に、ちょっとした数字意識や会計知識を使って「絶対黒字感覚」を意識させることで、「デキる」黒字社員になるための行動が加速していくと、わたしは考えています。部下を黒字社員化したいリーダーの方、ぜひ、本書をご活用頂けますと幸いです。

著者プロフィール:香川晋平

香川会計事務所。公認会計士・税理士。関西大学非常勤講師。

カラーコピー1枚のミスでも、反省できる社員を育てるスパルタ会計の伝承者。大手監査法人在籍時から、自費でビジネススクールに通学し、30歳でリフォームのオンテックスに入社。「従業員1人当たりの会計データ」を導入し、従業員の生産性を向上。入社後わずか90日で経営管理本部取締役に就任、在任2年の累計利益は業種別ダントツ1となった。その後、5期連続50%超増収のベンチャー企業や従業員平均年収1,000万円超の少数精鋭企業などの会計顧問をし、数社の非常勤役員も務める。また、大学で会計数値を使って「会社が従業員に期待する成績」を解説し、学生の仕事に対する意識改革に努める。

著書:『東大卒でも赤字社員 中卒でも黒字社員』(リュウ・ブックスアステ新書)、『「デキるつもり」が会社を潰す』(中公新書ラクレ)


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