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» 2012年05月25日 08時00分 公開

若い人には横から目線で共感するビジネスマンの悩み相談室(2/2 ページ)

[細川馨(ビジネスコーチ),ITmedia]
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 2、共感してアドバイス

 若い人たちが言ったことに対して共感してあげることも大切である。何かいいと思うことがあれば、「いいね」と共感し、もし違うと思うことがあれば、「これはちょっと○○したほうがいいね」とフランクにアドバイスする。その際にも頭ごなしに言うのではなく、「それはいいね。ただこの部分が足りないよ」ということが大切である。「悩みがあるのです」と言われたら、「悩みあるよな」とまずは共感し、その後にアドバイスしてあげることが重要である。

 仕事の意味というのはやはり3年はやってみないと分からない。3年はこの仕事に一生懸命取り組んでみようなど、やっぱりそうか、と思えるアドバイスができることは大切である。

 決してやっていけないことは、上から押し付けたり、決め付けたりすることである。「今の若い人は根性がないな」「俺たちの時代は○○だったのに」とつい言ってしまいたくなるが、これは決して言ってはいけない。自分の価値観を押し付けていることになり、若い人たちは聞く耳を持たなくなる。

 3、強みを見つける

 「あれをやれ」「これをしろ」と頭ごなしに命令することもよくない。兄弟が少ない中で大事にされて育ち、競争が少ない世代でもある。頭ごなしに言われることに慣れていない。「Only one」といわれてきて育った世代でもあるので、彼らの強みを見つけてあげて、そこを伸ばしてあげることでやる気が増す。「何か得意なことはある?」と質問し「それならこの部分を伸ばそう」と言ってあげてもいいだろう。I課長もB君、X君、Tさんにそれぞれの強みを聞いてあげる、もしくは自分が気づいているのであれば、具体的な事例を挙げながらほめてみるのもいいだろう。

なでしこジャパン佐々木則夫監督に学べ

 若い人を率いてうまく能力を発揮させていると感じるのは、なでしこジャパンの佐々木則夫監督である。

 とても個性豊かな選手たちがそろっているが、彼女たちに対してときに厳しく、ときにおやじギャグを言いながら、選手たちの良さを引き出し率いている。選手たちの言葉に耳を傾け、話を聞き、そして適切なアドバイスをする。選手たちからの信頼も絶大である。一方で、若い人との空間を楽しくしているとも思う。

 今は組織力が求められる時代だが、人は嫌だと思って仕事に取り組んでいるとなかなか成果が上がらない。楽しい、みんなと力を合わせることで頑張れると思えると成果もあがっていくのである。

 つまらない、上司がいやだと感じる中で良い仕事ができることは皆無であり、ミスも起こりやすく、叱責をされてまたやる気をなくしたりする。若い人が分からないというのではなく、横の目線に立ち、共感してアドバイスし、強みを見つける。そうすれば、必ず伸びていくはずである。ぜひ実践してほしい。


著者プロフィール

細川馨(ほそかわ かおる)

ビジネスコーチ株式会社代表取締役

外資系生命保険入社。支社長、支社開発室長などを経て、2003年にプロコーチとして独立。2005年に当社を設立し、代表取締役に就任。コーチングを勤務先の保険会社に導入し、独自の営業システムを構築、業績を著しく伸ばす。業績を必ず伸ばす「コンサルティングコーチング」を独自のスタイルとし、現在大企業管理職への研修、企業のコーポレートコーチとして活躍。日経ビジネスアソシエ、日経ベンチャー、東商新聞連載。世界ビジネスコーチ協会資格検定委員会委員、CFP認定者、早稲田大学ビジネス情報アカデミー講師。「ビジネスマンの悩み相談室」は電子書籍でも配信中。「自分は頑張っていると主張する部下に悩む上司」「ぬるい部下に悩む上司」「若い人には横から目線で共感する」(各250円)



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