東京の街の“ローカルエキスパート”が、仕事の合間に一息つけるスポットやイベントを紹介します。
世界が今のような状況になる前まで、ベルリンのルンメルスブルク地区にあるオープンエアのクラブ、シシフォス(Sisyphos)は、「乗りかかった船」ということわざがぴったりと当てはまる遊び場でした。毎週金曜から日曜日までテクノパーティーがぶっ通しで開催され、ビールとちょっとした興味のためにふらっと立ち寄るというよりは、一歩足を踏み入れたら長時間居るのが当たり前だったからです。
今、ドイツの名だたるクラブでは現状下での対応を模索しています。その先導を切っているのがシシフォスです。ドイツ政府がレストランへの規制を緩和しているのを生かして、食事を提供できるライセンスを取得。広大な敷地でビールを楽しめるビアガーデンとしての店の営業を再開しました。店では、食事、ドリンク、そして音楽を提供しています。しかし、踊ることはできません。開店時間は金〜日曜日の15時で、閉店は22時。今まではあり得なかった時間です。地元DJの音に身を委ねテーブルの上で踊っていた場所で、今はできるだけ座っていることが求められています。スタッフのマスク着用は必須。これは、テクノが流れている屋外レストランとでも言うべきかもしれませんね。
クロイツベルク地区のベニューでも同様のことが起こっています。アウトドアスペースを備えるクラブ、ビルギット・エント・ビア(Birgit & Bier)も、ビアガーデン兼ピザ屋として再スタートを切りました。ここのルールはシシフォスよりさらに厳しいようです。踊るのはもちろん禁止の上、スタッフだけではなく、客もマスクを着用しなければいけません。
アバウトブランク(://about blank)では、アウトドアエリアを近く「しっかりしたやり方」で再オープンすることを検討しています。同クラブのエリザベト・シュテフェンは、『ベルリナー・ツァイトゥング』紙のインタビューに対し、「新型コロナへの対応は引き続き最優先課題」とし、「しかし、クラブを訪れてくれる人が、そしてスタッフも、再開を切望していることを感じている」と続けています。
その他、「ベルリンのナイトクラブ、ダンス禁止のビアガーデンとして再開」では、さらに詳しい情報を紹介しているのでぜひチェックしてみてください。
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明治学院大学 経済学部准教授