この他、ゴールデンウィークの人出も当初は7014万人が予想されていたが、6506万人にとどまった。天候などの影響もあるが、暫定税率の復活でガソリン価格が上がったことも、行楽地への人出が減った要因と見込まれる。また、大相撲の懸賞は夏場所では1015本と千本の大台はかろうじて上回ったものの前年比は8・5%の減少となった
テレビドラマの視聴率では、強い女性が主人公のドラマがヒットすると景気はもたつくことが多い。現在も、身の回りの物価上昇に対し女性がしっかり家計を守ろうとする意欲が強いのではないか。現在は「ごくせん」の視聴率が高い。これは強い女性の話と言える。前作も景気の踊り場局面と重なり、今回も景気踊り場的な動きと重なっている。しかし、第6回・第7回と視聴率は21%台と「ごくせん」にしてはやや低迷気味になっている。
また大河ドラマの「篤姫」も頑張っている。幕末物の視聴率は低いことが多いが、しっかりした女性が主人公のドラマとして注目されている。
一方、朝の連続テレビ小説「瞳」では、ダンス・里親で頑張るヒロインを応援する動きが少なく、視聴率が低迷している。昨年の上半期の「どんど晴れ」と大きく異なる動きで、人々を元気付ける力は弱いと言えそうだ。
一方、出生率の底堅い動きや、東京23区でホームレスが減少しているなど、一部でプラスの材料もある。「毎月勤労統計」の現金給与総額は今年に入り前年同月比増加基調となっていることや、日銀の生活意識アンケートの判断で、自分や家族の収入を景気悪化の判断とする動きが減っているなど、経済統計・調査にも明るい変化の兆しもある。
たくもり・あきよし
「景気ウォッチャー調査研究会」委員。過去に「動向把握早期化委員会」委員、「景気動向指数の改善に関する調査研究会」委員などを歴任。著書は「ジンクスで読む日本経済」(東洋経済新報社)など。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授