東京の街の“ローカルエキスパート”が、仕事の合間に一息つけるスポットやイベントを紹介します。
2021年4月22日、稲毛海浜公園内にグランピング施設、small planet CAMP&GRILLがグランドオープンしました。ニューノーマルの時代に合わせ、自然と共生しながら、サステナブルな暮らし方についても学べる「新時代のグランピング体験」を提案しています。上質な自然、真のぜいたくや豊かさが循環し、世の中をよりよくするサステナブルなグランピングの在り方を考えさせる場所です。本記事では、一足早くその魅力を紹介します
何より驚くのはそのアクセスのよさでしょう。東京駅から早ければ車で40分、電車でも1時間かかりません。そうしたリッチにもかかわらずsmall planet CAMP&GRILLが開業した稲毛海浜公園は全長3キロ、面積83ヘクタールの緑豊かな土地でビーチに面しています。東京ドーム10個分という広大な敷地にはヨットハーバーやプール、各種運動施設もあり、アクティビティーには不自由することがありません。
長く地元の人に愛されてきた公園だけに、環境として整っているのも大きな強みです。稲毛海浜公園をよりポジティブで安心、安全なパークにシフトしようという試みの第一歩がsmall planet CAMP&GRILLなのです。広大な敷地内には各所にトイレや水道があり、アウトドア体験をしながらも利便性があります。森の中でワンランク上のバーベキューを楽しめるフォレストダイニングの木々もほとんど切り倒すことなく設計、休憩所も昔のまま残され、スタイリッシュなグランピングエリアに調和しています。
small planet CAMP&GRILLはサステナブルなグランピングを目指しており、そのような生活を体験することは、環境や豊かさの循環について考えるきっかけとなるでしょう。例えば、バーベキューは食品ロスを生むアクティビティーだとする懸念もあるかもしれません。足りないと不安からつい食材も多めに用意し、使い捨ての紙皿やプラスチックカップを選びがちです。そこで、small planet CAMP&GRILLでは捨てないBBQを提案、レセプション前にはエシカルショップも展開し、食材や食器、洗剤などを購入できます。手ぶらで来ることで、食材は必要な分だけ、食器は用意された陶器やグラスを使います。
千葉県の食のポテンシャルは高く、なんと北海道に次ぐ全国2位の農業地であり、野菜も豊富で稲作も盛んです。酪農の発祥地でもあり、肉や乳製品の質も高いのが特徴です。海にせり出した地形は漁業にも適しており、首都圏の台所を支えているといっても過言ではないそうです。
地産地消といわれますが、ここでは千葉の「千産千消千巡(ちさん・ちしょう・ちじゅん)」をコンセプトにしています。フォレストダイニングでは千葉で生産された食材をフレンチの手法を取り入れたソースや調理で、アウトドアクッキングとは思えないグレードのBBQを提供しています。色鮮やかなジャーサラダには千葉県産のブルーベリードレッシングなど、旬の素材からセレクトし、メインの塩釜焼きは千葉県産の「東の匠SPF豚」を使用しています。
ベジタリアンにとってもうれしいのが、おそらく日本では珍しいビーガン対応のバーベキューコースも展開していることでしょう。植物性の食材だけとは信じられないほどリッチで、満足感のある内容です。色とりどりの地場野菜のグリル&ローストは生で食べる人もいるほど新鮮。自分で調理するワカモレや、千葉県産「ふさこがね」使用の炊き込みご飯など、バリエーションも豊かです。
small planet CAMP&GRILLは、ワールドパークが現在推進中の再整備計画「SUNSET BEACH PARK INAGE」の第1弾プロジェクト。同社は、遊休地や公的資産の活用を手掛け、100年先まで続くパーク文化を目指しています。
千葉市民に愛されてきたプールは、海との連動性が高いレトロモダンなプールに、フラワーミュージアムも今まで見たことのない演出で生まれ変わるなど、既存の施設を生かしつつ、リニューアルする予定だそうです。
宿泊施設もビーチに面したヴィラホテルなどの展開も検討しており、移動のロスを避け、ローカルな魅力を再発見するマイクロツーリズムに対応したリゾートという青写真を描いています。
なお、緊急事態宣言発令中のため当面の間、バーベキューとアルコールは休止しているのでご注意ください。(最新情報は、公式Webサイトで要確認)
その他、「稲毛海浜公園にオープンしたグランピング施設が革新的な6の理由」では、フォレストダイニングやビーガンバーベキューで楽しめる料理の詳細や、SDGsへの取り組みなどを紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
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早稲田大学商学学術院教授
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明治学院大学 経済学部准教授