当社では、チャットボット導入以前から社内ポータルサイトに手続きやルールを掲載していたものの、更新が追いつかず古い情報が残ってしまうケースや、文書化されていないローカルルールが存在するなどの課題がありました。
BAチームでは、そうした課題が起きないよう、チャットボットの導入を通じて「正しい情報をタイムリーに共有する文化」を育てることを目指しています。
単にツールを導入し、業務フローや運用ルールを考えるだけでなく、各業務部門の担当者と日々コミュニケーションを取りながら、情報発信の仕組みづくりを支援しています。
このチャットボットの事例を通して、BAチームが社内でどんな役割を果たしているかを感じてもらえたでしょうか。
どんな変革プロジェクトも、対象業務の主管部門が主体的に取り組まなければ始まりません。ただ、現業のオペレーションを抱えている主管部門が変革プロジェクトを推進するには負荷がかかりますし、必要なケイパビリティも異なります。BAチームはプロジェクトマネジメントとビジネスアナリシスという専門性を武器に、業務部門の変革を支える“黒子”のような存在です。
目立たない存在ではありますが、BAチームが関わることで部門間の連携がスムーズになり、意思決定の質とスピードが向上するなど、組織全体の変革力が高まります。
当社も、BAチームを立ち上げてから、組織横断的なプロジェクトがより機能するようになったと感じています。
社内で取り組むべき変革要素は数多くあり、そしてBAチームもまだ設立から日が浅く成長過程ですが、「BAチームがいるからプロジェクトを効果的に進められる」と社内で信頼される存在を目指し、日々活動を続けています。
近年、当社のようにBAチームを設置する企業が少しずつ増えてきています。
これからの時代、社内にビジネスアナリストチームを持つことは、組織の競争力を高めるための大きな鍵になるでしょう。
業務変革やDX推進に課題を感じている企業の方は、ぜひBAチームの設立を検討してみてはいかがでしょうか。本稿がその一助となれば幸いです。
2009年に株式会社エル・ティー・エス(LTS)へ入社。
以降、業務変革・業務改善プロジェクトに多数参画し、企画構想から業務設計、IT導入支援、定着化までをビジネスアナリストとして担当。
特に、IT導入を伴う業務改革において、業務構造の可視化・モデル化を通じた課題分析や、ビジネス要求の整理、移行・教育計画策定などを得意とする。
現在は自社内で社内外のビジネスアナリシス知見の体系化と人材育成を推進し、「変革を外部依存にせず、組織が自ら変革を実行できる力を持つこと」をテーマに、ビジネスアナリスト職の確立・普及活動にも注力している。
著書に『Process Visionary ― デジタル時代のプロセス変革リーダー』(共著、翔泳社)がある。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授