DX/AI時代における業務プロセス標準(PCF)を活用した業務改革ビジネスとITを繋ぐビジネスアナリシスを知ろう!(2/2 ページ)

» 2026年01月14日 07時08分 公開
[清水千博ITmedia]
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 PCF(Process Classification Framework)の役割

 PCFは、この「業務標準化」のための共通言語(テンプレート)です。

  • どの会社にも共通する「業務階層構造(カテゴリ→プロセス→アクティビティ)」を提供します
  • 業種ごとの標準も整備されており、AI適用範囲を定義しやすい
  • 「どの業務をAI化するか」をビジネスアナリストが定量的・客観的に選定可能

 つまり、PCFを活用することは、AI導入の“設計図”を作ることです。

 生成AIでもそうですが、特に昨年(2025年)から出現してきたAIエージェントが業務のAI化を拡張しています。あらためて、従来のAIとAIエージェントとの違いを見てみます。

従来のAIとAIエージェントとの違い

 AIエージェントは、PCFでいう「Level 4アクティビティ」単位の自動化を超え、Level 3プロセスの統合実行レベルにまで拡張していきます。

例「6.2.3 顧客苦情管理」プロセスです。

「6.2.3 顧客苦情管理」プロセス

 顧客対応業務が、「指示型(AIにやらせる)」から「任せ型(AIが動く)」に変わります。

【図7】AI駆動業務におけるPCFの活用

 PCF(左)→ AIエージェントによる自動化(中央)→ 人間の監督・承認(右)という流れを示しています。AIが生成・最適化を担い、人間が承認・モニタリングを行う協働モデルを表しています。

 PCF階層における拡張マッピングです。

PCF階層における拡張マッピング

まとめ:AIエージェント導入による業務の再構成

  • AIの活動単位が「作業(Activity)」から「目的(Goal)」へ拡張
  • PCF上では、Level 3をまたぐプロセス横断的な自律運用が可能に
  • 人間は「実行者」から「モニタ/オーナー」へ役割転換
  • 業務標準化(PCF)+知識化(BABOK/BIZBOK)+データ構造化(BPMN/DMN)が統合必須

 AI導入と業務標準化の関係を一言でいうと、――業務標準化とは、AIに仕事を理解させるための共通言語です。

 標準化のない業務にAIを導入するのは、――人間でいえば「ルールのないスポーツで審判をAIに任せる」のと同じです。

著者プロフィール:清水千博(しみず・ちひろ)

CBAP、(株)KBマネジメント 代表取締役、前IIBA日本支部BABOK担当理事

28年間、YHP/HPにて、営業マネジャー、マーケティングマネジャー、SEマネジャー、SE教育マネジャーを歴任。グローバルシステムの導入でビジネスアナリシスの経験を積む。その後に独立し、KBマネジメント社を設立し現職。現在は、人材教育コンサルタント、研修インストラクターとして、IIBA認定ビジネスアナリシス教育プログラムの開発と提供を手掛ける。

2015年〜2022年(8年間)IIBA日本支部BABOK担当理事

「やさしくわかるBABOK」(秀和システム)(共著)。BABOKRガイドv3(日本語版)監修責任者。キンドル版「よくわかるビジネスアナリシス」(共著)BABOKガイドアジャイル拡張版v2(翻訳・出版)、ビジネスデータアナリティクス・ガイド(翻訳・出版)プロダクトオーナーシップ概論(翻訳・まもなく出版)、資格:CBAP(Certified Business Analysis Professional)(2011年)


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