ガン検診がありますが、ガン検診は「早期発見をするもの」です。けれどもできれば早期発見ではなくて「ガンにならない」事が望ましい。そこでガンになりにくくする検診というのがあります。有名なのはピロリ菌の検査です。胃にピロリ菌がいると胃がんになりやすいという事が知られています。ピロリ菌を除菌すれば胃がんになりにくくなるということも有名なので知っている方も多いと思います。吐いた呼気から検査することができるので簡単です。
実はそれ以外にもガンにならない検診というのがあります。それはB型肝炎、C型肝炎検査です。採血によって検査することができます。これは感染症なのですが自分では感染するようなことをした記憶がなくてもいつの間にか感染してしまっていることが多いのです。小学校の時の集団予防接種などでかつては注射器を使いまわしている時がありました。その時に肝炎ウイルスが蔓延してしまったのです。
症状なく何十年も過ぎてきても次第に体を蝕みガンになってしまうことがあるのです。事前にウイルスに感染しているかどうかを知ることができればウイルスを駆除することができます。そうすればガンになりにくくなるのです。ガンになったかを見る検診よりまずはガンにならない検診が重要です。
年齢とともにおしっこに行く回数が増えていきます。あまりにも頻繁になってしまうと職場や会議、相手方との商談の場で周りの人に申し訳ない。一番間違っているのは「念のためトイレにいっておく事」こうしてしまうと膀胱に尿が十分にたまらないうちにトイレに行く癖がついてしまいます。そのうちにわずかな尿だとしても尿意をもよおすようになってしまいます。
では頻尿気味になってしまった場合どうすればいいか? まずはトイレに行くことを5分我慢する事です。すぐにトイレに行かないと膀胱炎になってしまうのではないかと心配する方もいます。長時間でなければ大丈夫ですし、尿量が多くない頻尿の場合は膀胱炎になるほどの尿がたまっていない事がほとんどです。そこでまずは5分間をあけてそれから尿をするというようにすれば次第に体が慣れてきてくれます。
夜間の頻尿は睡眠の質を著しく下げてしまいます。夜間の頻尿の原因のひとつに下半身への血流停滞という事があります。人間は二足歩行で生活しているためにどうしても重力の影響で足に水分がたまりやすくなってしまいます。夕方以降に足がむくみやすいという女性も多いです。
睡眠時は横になるために足の水分が体をめぐるようになります。そうすると水分過多のような状態を作ってしまい結果として尿意が増えてくるのです。この厄介な点としては横になってすぐに尿意が出てくるわけではなく、時間がたってから尿意が出てくるという事が問題です。そのため寝入りだしてある程度睡眠が深くなってから尿意を催すため十分な睡眠がとれず睡眠の質の低下を招きます。
そのため睡眠の前から足を上げる、横になって作業をする、本を読むなどをすることで早めに全身に水分をいきわたらせて早めに尿意を感じるようにして寝る前にその分を排出してしまうと十分な睡眠をとることができます。
睡眠の質を上げる方法としてはいびきの問題もあります。いびきをかくというと太っている人をイメージするかもしれませんが太っている人だけではありません。顎の形成が弱かったり筋肉が弱い人などは意外といびきをかいていることがあります。いびきをかいた睡眠の場合は酸素が十分にいきわたらず、昼間の効率低下や眠気、集中力不足を招きます。心筋梗塞などの体の病気も引き起こす要素となります。
そこでオススメなのは横を向いて寝る事です。上向きに寝ると顎が落ちてくるために空気の通り道である気道をふさいで息が吸いにくくなってしまいます。一方横を向くと睡眠がしやすくなりいびきも減ります。できればお酒を飲んだ後などはすぐに寝るべきではないですが、どうしても早めに寝なければいけないときは右側を下にして寝ましょう。左側を下にすると胃の流れ、消化管の関係上胃酸が逆流しやすくなります。逆流性食道炎といって食道があれたり気持ち悪くなりやすくなってしまいます。右側が下の方がそのリスクを減らす事ができます。
愛知県田原市出身。医学博士、昭和大学兼任講師・埼玉医科大学非常勤講師、彩の国東大宮メディカルセンター眼科科長。「医療界の池上彰」と言われるほど分かりやすく医療の情報を提供することに定評がある。
全国で健康法・医療のかかり方・医療コミュニケーション・目の健康法について講演活動をするだけでなく、新聞・雑誌・テレビ・ラジオなどでも情報提供を行っている。
著書に「本当は医者として教えたくないズルい健康法」「伝え上手な患者になる!」(自由国民社)「緑内障の最新治療」(時事通信出版局)「1日5分かけるだけ100円メガネで視力は回復する!」(永岡書店)「クマや充血は毎日5分で消える!39の心がけ」(東邦出版)「目が良くなる!!10の眼トレ」(ぴあ)
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
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明治学院大学 経済学部准教授