企業家も含め多くの人が「する・もつ・なる」のアプローチを人生に取り入れています。それは「目標を達成するために必要なことをすれば、欲しいものが手に入る。そうすればわたしは○○になれる」というアプローチです。「○○」は、お金持ちや事業主など何でも構いません。これは論理的ではありますが、人は欲しいものを手にするために必死になるため、大きなストレスを感じることになります。
大抵、途中で疲れ切ってしまいます。チャールズ・ハアネルが書いた「The Master Key System(邦題:ザ・マスター・キー)」でも説明されている通り、「なる・する・もつ」がより良いアプローチです。つまり「自分がしたいことを「する」前に、自分がなりたいものに「なる」ことが重要」だということです。自分がなりたいものになる一番の方法は、自分はすでにそれになり、求めている身分や技を身につけたかのように振舞うことです。自分の思考をこの方向へ向けるには、次の4つの具体的な手段を講じてください。
“なりたいものになる”思考を方向付けする方法とは?
1、目標を明確にする
目標を全て書き出す。その際、できるだけ具体的に書く
2、実現するまで実現したふりをする
目標を達成したら自分の人生がどのようなものになるか想像する。想像するには次の質問を自分に問いかけること。「実現したらどのように思うか?」、「どのような行動を取るか?」、「どう振舞うか?」
3、理論的枠組みを変える
「することリスト」を作る。持ちたい性質を書き出す(例えば、忍耐強さ、思いやりなど)。そして、毎日その性質のうち1つを身につける練習をする。つまり、一日中成りきること
4、楽しむ
目標を達成するための作業を楽しむ
苦難の多い企業家の旅は、健全なエゴを必要とします。ほとんどの企業家が自分自身に最高の自信を持っています。これが強烈なエゴです。強いエゴは起業家が行く手を阻む問題を乗り越える上で役に立ちますが、自意識過剰になると周りからの評判を落とすことになります。暴走したエゴは自分中心の考えを肥やしに成長します。つまり、「わたしが一番である」、「わたしが一番賢い」、「わたしが一番強い」といった思考によりエゴは暴走します。
分かり切ったことですが、このような態度を取れば人は離れて行きます。そうではなく、謙虚な態度を取ってください。会社の成功は従業員の手柄として称えてください。従業員を説教してはいけません。彼らから学んでください。そして、自分の欠点を認めてください。
企業家としての心構えとして大切な事は、まずは自信をもって自らの使命に向かっていくことです。自己暗示とも言える方法で自らを奮い立たせることはとても重要ですが、それが行き過ぎないようにする事も大切であるということです。
著者紹介
ナンシー・ラファエルは、ビジネスコーチとして20年の経験を持っています。リーダーシップ&エグゼクティブ・ディベロップメントLLCおよびVoom Factorの創設者です。
経営コンサルタント(ビジネスモデルコンサルタント・セールスコピーライター)。経営コンサルタントとして、上場企業から個人プロフェッショナルまで、420社以上(1400案件以上)の企業経営を支援。特に集客モデルの構築とビジネスモデルプロデュースを得意とする。またセールスコピーライターという肩書も持ち、そのライティングスキルを生かしたマーケティング施策は、多くの企業を「高収益企業」へと変貌させてきた。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授