今、悪意のあるウワサは新しい方法で広められています。同僚の名誉を傷つけたり、偽情報を広めたりするのにEメールが使われています。嫌がらせをする人は、Eメールを使って論争を引き起こしたり、人を非難したりします。また、上層部を含めたさまざまな人にメールのコピーを送りつけます。Eメールはあちこち跳び周り、事実は情報の洪水の前に失われてしまいます。
政治的洞察力のある人は、自分のEメールが誤解されたり、自分に不利な形で悪用されたりしないよう、細心の注意を払っています。もし悪意あるEメールの嵐に襲われたら、一度パソコンから離れてください。一番の解決方法は、加害者と直接顔を見て戦うことです。もしそれが不可能であれば、電話をかけて話し合ってください。
しかし、悪意あるEメールの不快感も、あからさまな脅迫の前では色あせてしまいます。社内での脅迫は、自分の利益を守るために他人の秘密を暴露すると脅すことを指します。脅迫相手から身を守る一番の方法は、冷静さを保ち、都合の悪い秘密を持たないことです。しかし、もし脅迫の被害に遭ったら、告白してください。他人に強制される前に、自分で自分の行動の責任を取ることが一番です。
メールによる卑劣な方法の一つです。メールでのやりとりは、相手をしっかりと認識した上で行う必要があります。悪意に満ちた人物は、事実を捻じ曲げ最も自分の都合の良いように第三者に公開するなどというようなあらゆる手口を使って被害を与えてきます。この場合、加害者と直接戦うこと、あるいは、勇気を持って告白することも必要でしょう。何れにしても相手がどのような人物で何にメリットを求めているかということを事前にきちんと知っておくことが重要です。
重要な情報が膨大な資料の中に意図的に隠されていることがあるため、隅々まできっちり読み込むことは特に大切なことです。まわりくどく複雑なレポートは、情報という宝を埋めておく絶好の場所だからです。また、報告をする際に重要なデータを素早く省くといった、同じような汚い手を使う人もいます。このような時は質問し、具体的に答えるよう追求することで対抗してください。
もし相手が自分を混乱させようとしていると思ったら、その理由を考えてください。通常、そういった嫌がらせをする人は、力を手にするために人を混乱させようとします。また、力といえば「フィードバック」はよく使われるビジネスのバズワードですが、本当のフィードバックは、成長と学習を促す素晴らしいツールです。
しかし、「悪意あるフィードバック」は意図的に人を傷つけ、惑わすものです。もし動揺や不安を覚えるような否定的なフィードバックを受け取ったら、フィードバックを提供して来た相手のことをよく考えてください。そのフィードバックは、あなたの努力を台無しにすることを意図して提供されたのでしょうか? もしそうだったら、そのフィードバックはあなたの仕事ぶりではなく、提供者の目的と深く関わっていることになります。
卑劣な人物は、重要な情報を資料の中に分からないように紛れ込ませたり、すべてをそこから削除したりすることをしますが、そうした時は、何故そのようなことをするのかを冷静に考えることが必要と言っています。そして、フィードバックの意味を常に考察することで、相手の意図する目的が、明らかになるのではないでしょうか?
著者紹介
マイク・フィリップスとコリン・ゴートレーは、個人と組織に必要な政治的手腕を教える会社の共同創設者です。フィリップスは、世界有数の大企業のコンサルタントを務めて来ました。ゴートレーは、ビジネス専門家であり、トレーナーおよびコーチです。
経営コンサルタント(ビジネスモデルコンサルタント・セールスコピーライター)。経営コンサルタントとして、上場企業から個人プロフェッショナルまで、420社以上(1400案件以上)の企業経営を支援。特に集客モデルの構築とビジネスモデルプロデュースを得意とする。またセールスコピーライターという肩書も持ち、そのライティングスキルを生かしたマーケティング施策は、多くの企業を「高収益企業」へと変貌させてきた。
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早稲田大学商学学術院教授
早稲田大学大学院国際情報通信研究科教授
株式会社CEAFOM 代表取締役社長
株式会社プロシード 代表取締役
明治学院大学 経済学部准教授