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» 2012年10月25日 08時00分 公開

ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術:1万人の失敗談から分かった夫婦の法則、1万人が出した答え「結婚は技術である」 (2/2)

[大塚 寿,ITmedia]
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最初からうまくいく結婚など存在しない

 最初からうまくいく結婚などは存在しません。自分と異なる考えや習慣を受け入れる余地があるか、相手との食い違いを自分の変化の原動力とできるかどうかが分かれ道です。最初から出自の違う男女が、お互いのベクトルを繰り返し合わせ続ける努力が必要なのです。元和田中学校校長の藤原和博氏の言葉を借りれば、それは「無限のベクトル合わせ」だといえます。

 自分にとっての正解が相手にとっての正解とは限りません。我を主張するだけではダメで、時に妥協も必要になります。自分にとっての正解をぶつけ合う「正解主義」ではなく、自分の考えについても修正の余地を探りながら、お互いがすり合わせていく「修正主義」からスタートしなければいけないのです。

 ドイツの哲学者エーリッヒ・フロムは「愛は技術である」と言いました。愛は、相手と通じ合うための知識と努力によってしかうまくいかないものです。夫婦関係もまったく同じです。結婚とは技術であり、マネジメントの知識と努力によってしか、うまくいかないものなのです。

 どうしても結婚といえば、多くの人は「愛情」や「相性」で片付けてしまいがちですが、実際は夫婦間での「事業経営」に似た企画やコミュニケーション、そしてマネジメントの能力が必要となります。結婚とは、他人同士が戸籍上一緒になるという契約にすぎません。だからこそ、子育てや幸せな家庭をつくるという「事業」の発想が必要です。

 結婚生活も「目標」「計画」「マネジメント」だと考えると分かりやすいでしょう。感情だけに頼らず、お互いの夢を自分たちの言葉で伝え合い、すり合わせをしながら計画を立て、それをきちんとマネジメントしていけば、地雷を踏むリスクを最小限にすることも可能になるに違いありません。

 限られた家族の時間を管理する力、家族のイベントを考える企画力、感情や意志を言葉で伝えるコミュニケーション力、お互いのベクトルを調整しようとするマネジメント力を用いて、結婚というプロジェクトを成功させようとする発想こそが必要なのです。結婚とは、家庭を経営するための「人生最大のプロジェクト」だといえるでしょう。

 「仕事から帰って、またマネジメントですか、しかも家庭内で」という声が聞こえてきそうですが、結婚「後」のマネジメントが人生最大の分かれ道だということを、おびただしい数の諸先輩が証明しています。逆に考えれば、組織で慣れ親しんでいる「目標」「計画」「マネジメント」で結婚生活を考え、行動するだけですから、意外に難易度は低いものです。それだけで建設的な結婚「後」が送れるとすれば、一考の余地はあるのではないでしょうか。

 もちろん、著者としては普段、奥さんや旦那さんに面と向かって言えないことを、この本をダシにして「ここにこんなことが書いてあるから、うちでも試してみよう」と夫婦円満に通じるような使い方をして頂ければ嬉しいです。

 また、若い二人への結婚のお祝いとしてプレゼントとしても最適ですので、赤いリボンをそのままかけて頂ければ、そのまま贐(はなむけ)になるようにゴールドの装丁にしてあります。

著者プロフィール:大塚 寿

1962年、群馬県生まれ。株式会社リクルートを経て、アメリカ国際経営大学院(サンダーバード校)MBAを取得。現在、オーダーメイド型企業研修を展開するエマメイコーポレーション代表取締役。「寿」というおめでたい本名のためか、学生時代、会社員時代、米国留学時代を通じ、数多くの合コンを企画、そこから多数のカップルが生まれ、結婚に至っている。現在も、東京・青山にあるダイアログ・イン・ザ・ダークで暗闇婚活Kids(婚活イン・ザ・ダーク・スペシャル)をプロデュース、高率でカップル、成婚者を生み出している。

著書に「40代を後悔しない50のリスト」「30代を後悔しない50のリスト」(ダイヤモンド社)、「リクルート流」「職場活性化の『すごい!』手法」(以上、PHP研究所)など多数。


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